弘前市民会館は、弘前市立博物館と共に史跡弘前城(弘前公園)の一角に設けられ、かなたに雄麗な岩木山をのぞみながら、春は老松を背景とする桜に彩られる閑静なたたずまいにあります。
市民が優れた舞台芸術を鑑賞する文化施設、文化祭をはじめとする市民自らが参加する文化活動の場として、更には弘前公園内の静かな環境で研修・会議などを行う場として、昭和39年に竣工しました。
前川國男建築設計事務所によるコンクリート打放しの特徴のある建築は、まもなく50年を迎えますが、時を経た重みがノスタルジーを感じさせます。また、ホール客席の内装は、天井面が曲面で、側壁は非対称のブナの2次曲面積層合板による拡散配置で構成されており、優れた音響特性を持つホールとして、現在でも変わることなく市民に親しまれております。